鉄筋のガス圧接

こんにちは、明日のセミナーが楽しみな営業アシスタントの嵩下です。
新宿OZONEで開催されるDOCOMOMO Japan×OZONE共同企画のセミナーです。
10年以上前に大学のレポート作成のため観覧した展覧会で「モダニズム建築」に触れてから建築史が好きになり、卒業後も関連する展覧会やセミナーを趣味の範囲で楽しんでいます。

さて前置きが長くなってしまいましたが、この後も長くなります。
本日は「かりやど保育園新築工事」で行われた鉄筋のガス圧接工事について、少し詳しくご紹介したいと思います。

2011年10月29日
この日は柱に使用している鉄筋のガス圧接工事を行いました。
写真は現場全体の様子です。
鉄筋は現場へ搬入や施工などの作業環境条件により、ある程度の長さで納品されます。長い鉄筋が必要な部位には鉄筋を継いで使用します。
鉄筋同士を「継ぐ」と手段として最も普及している工法として「ガス圧接継手」があります。継いでいる部分を「継手」と呼んでいます。
工法を簡単に説明しますと「圧接」という文字通り、機械を使用して鉄筋と鉄筋に圧力をかけて密着させます。その部分をアセチレンガスと酸素のバーナーであぶり継いでいきます。施工には免許が必要で、取り扱える鉄筋の太さに応じて1種から4種まであります。

2011年10月29日
ガス圧接の品質管理では、外観の「目視検査」と実際に施工した継手部分を切り取って強度検査を行なう「抜き取り検査」を行います。
写真はテストピース(供試体)採取の様子です。

2011年10月29日
少しわかりにくいですが、左の作業者の方が手に持っているものが抜き取った「テストピース」です。

2011年10月29日
抜き取った部分に新しい鉄筋を継いで元に戻します。
「ガスであぶる」というと鉄筋を一度熔かしていると思われがちですが、厳密には違います。
常温では安定して結合している鉄原子と炭素を熱と圧力を加えることにより、両原子の混ざりあいを促し、原子を再配列させることにより継ぎ手部分の鉄を一体化させています。

2011年10月29日
抜き取ったテストピースです。
実際に作業した職人さんが写真付の免許証を持って、テストピースと共に写真に収めて記録します。
このテストピースは法的試験機関へ持ち込み、継ぎ手が破壊されるまで実際に引っ張り、試験を行います。

2011年10月29日
このような圧接工事を経て、配筋が終わった柱です。

2011年11月1日
1階立上り部分(壁)の配筋を行いました。
開口部の角は負荷が掛かりクラックが発生しやすいため、斜めに補強筋を入れます。

2011年11月4日
1階の壁の型枠施工が終わり、2階スラブ(床)の型枠を支えるための仮設を設置しています。

冒頭で紹介したセミナーですが・・
セミナーと連動してオープンハウスも企画されたりしていまして、写真や文章の平面的な情報でしか触れられなかったデティールを実際に触れる経験もできます。
丁度2年程前に参加したオープンハウスでは、私と同い年の鉄筋コンクリート住宅を見学しました。
大学のテキストや設計資料集成にも登場したりしている建物です。
実際に居住されているオーナー様と設計者の方を囲み、当時の施工の様子や数十年間の住まい方の変化などを伺いました。
オーナー様のご厚意で自由に見学することができました。
当時使用した型枠の木の繊維が打ち放しコンクリートの表面に残っていたのがとても印象的でした。